歩く学歴ロンダリング

外部からH31年度東工大院試(電気電子系)に合格。自身の実体験をもとに、近い将来学歴ロンダリングを目指す後輩に向けて、役立つ情報をお伝えします。

東工大院試(電気電子系)の受験科目と対策

皆さんお久しぶりです。Marbooです。

前回の投稿から半年も空いてしまいました。ごめんなさいっ!!

東工大のM1は単位に研究に就活にといろいろ忙しいのです。許してにゃん。(きもい)

 

さて、東工大の院試まで残り約1カ月となったでしょうか。遅れながらも、東工大の大学院を目指す皆さんにとって少しでも役に立てればと受験科目の傾向・対策を述べていければなと思います。

ロンダを目指す皆さんはほとんどがB日程での受験だと思われますので、そちらについてお伝えします。かくいう筆者もB日程受験者です。

 

以下に今年の受験概要を示します。

東京工業大学大学院 大学院入試 概要

日程: 【筆記】8月16日

    【口頭試問】8月17日

筆記試験科目: ①数学,電磁気学

        ②電気回路または量子力学/物性基礎

 

今年から、これまでと異なりテスト時間の短縮とともに時間内でどの科目から解答してもよいことになりましたので若干の傾向変化が考えられますが、参考程度にお聞きください。

では、それぞれの科目の傾向と対策を見ていきましょう!

※筆者は量子力学/物性基礎は受験していないので、今回は割愛させていただきます。

 

1.数学

皆さんが得意(?)な数学から!ちなみに僕は理系科目大嫌いなので数学も嫌い!!笑

でも大学院試の特徴ってやれば解けるってところですよね。あきらめないこと大事。

出題項目は次のとおり。

微分方程式, 複素関数, ラプラス変換, フーリエ変換, 確率統計, ベクトル解析

 

傾向と対策

これまでの傾向としては3つ程考えられます。

1つ目に、東工大では第1問目に必ず微分方程式を出題してくる、ということです。とはいえ、偏微分方程式は出題されず、常微分方程式が主となっています。昨年の問題を例にとれば、一見偏微分方程式に見え初見では「ウッ!」となった受験生も、いざ解いてみれば「なんだ、いつもの常微分方程式じゃん」と思える問題でした。

2つ目に、確率統計はほとんど出ません。筆者の場合、確率統計は前大学で学んでなかったこと、過去問での出題例がほぼなかったことから切り捨てていました。ゼロから始めることは受験生にとってかなり大変ですのでそこら辺のリスクマネジメントは行うことをお勧めします。

3つ目に、その他よく出題される分野は複素関数, フーリエ変換であることです。ラプラス変換やベクトル解析は比較的出ていないように思います。

数学の傾向は以上です。まとめると、ベストな選択としては、常微分方程式を完璧にしておくこと、複素関数, フーリエ変換を重点的に勉強すること、確率統計は捨てること、この3点でしょう。

 

2.電磁気学

電気系の学部だった人には苦手意識を持つ人の多い電磁気学。抽象的な概念が多く、困ることもありますよね。筆者も初めは苦手意識を持っている側でした。しかし、それは裏を返せばイメージをつかんだら勝ち、とも取れるのでどの科目よりも早く対策をした思い出があります。

出題項目は次の通り。

静電界, 静磁界, 電磁誘導, 電磁界の法則

 

傾向と対策

東工大の電磁気は、ほかの大学と似通っている傾向があります。つまり、各大学の電磁気の教科書に出てくるようなスタンダードな問題が多いです。出題項目もまんべんなく出題する傾向があるので、広く勉強する必要があるかと思います。東工大OCW-iで電磁気の資料などを拾って勉強するのも手です。筆者の場合、電気映像法が苦手だったので、これはOCW-iの解説が理解できる程度まで演習しました。

以上を踏まえると、まずは自大学の教科書で勉強するということが重要でしょうか。

 

3.電気回路

電気系なら避けて通れない電気回路。電気系の皆さんならばそれほど問題ないかと思われますが、東工大では1つ特徴的な問題があるので注意。

出題項目は次の通り。

交流回路, 分布定数回路, 回路解析, 回路の諸定理, 電子回路

 

傾向と対策

 東工大の電気回路は近年癖があるように思います。昨年度の入試では、よく見れば非常に簡単な問題であったにもかかわらず、あまりにも傾向が違いすぎて筆者は返って混乱した覚えがあります。過去問対策をしている皆さんならわかると思いますが、分布定数回路はあまり出てほしくないですね。祈るしかありません。笑

先ほど述べたように、東工大の電気回路は少し特徴があります。東工大では電気回路の中に電子回路の分野が含まれていますよね。皆さんの所属する大学ではどうなのかわかりませんが、MOSFETでの等価回路がよく出ます。自分の場合は、オペアンプでしかやったことがなかったので、別で対策する必要がありました。

 

 

ここまで各出題科目について自身の経験を交えながら傾向と対策を述べてきました。口頭試問の対策は?と思ったと思います。対策する必要もないので書かなかっただけなのですが、東工大では試験での点数が全てです。第1志望から第10志望まで書かされたかと思いますが完全に点数順で研究室が決まります。口頭試問は意思確認程度なので、自分が思ったことを話すだけですので安心してください。ちなみに英語についてですが、TOEIC500点以下は一定の点数、800点以上だと満点扱いとの噂です。

 

最後になりましたが、残り1カ月、ある意味皆さんの人生を決める重要なターニングポイントです。私自身もまだ入学して半年程度ですが、既に多くの魅力的な人たちと垣根を越えて触れ合える機会がたくさんあります。それは研究にかかわらず、本当に色んな面においてです。

皆さんの弛まぬ努力がその先の栄光に繋がることを心から願っております。受験頑張ってください。